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■市場には「やぶきた」をはじめとするいろんな品種のお茶や煎茶や玉露、玉緑茶などの茶種が沢山出回っています。お茶には品種や茶種により固有の特性があり、その特性を明らかにする為に審査が行われています。審査はお茶をいろんな角度から調べます。品質の特徴、優劣、製造方法に問題がないか見つけることが目的です。

 

■審査方法には「官能検査」と機械による「科学的検査」があります。まず「官能検査」について説明させていただきます。「官能検査」には「外観審査」と「内質審査」があります。「外観審査」は茶葉の形状や色や光沢を見ます。「内質審査」はお湯で浸出したときの液の色や滋味や茶葉の香気を見ます。

 

■品評会では外観、水色、香気、滋味の各項目ごとに配点の基準を設定して減点法で点数をつけます。配点の基準はお茶の種類ごとに違います。

普通煎茶の審査基準

外観 形状

1 伸び形で細く丸く撚れ、しまりの良い物

2 伸びの良い物

3 芽揃いが良い物

4 手のひらに乗せて重量感のあるもの

5 破砕がなく紡錘形の剣先のあるもの

光沢

1 冴えがあり濃緑色のもの

2 色調が揃い光沢のあるもの

香気

1 爽快な若芽の香りがあるもの

 2 新鮮味のある香りのあるもの

水色

黄緑色で明るく澄み、濃度感のあるもの

滋味

1 甘み、渋み、苦みとうま味が適当な濃さで調和したもの

2 舌にまろやかに当たり喉越しがよいもの

3 口の中で清涼感を与えるもの1 甘み、渋み、苦みとうま味が適当な濃さで調和したもの

審査に必要な道具

1 審査盆

外観審査に用いる深さのあるお盆です。黒の塗装したブリキ製の盆で角形の盆が多い。

拝見盆、カルトンとも云う。

2 秤

見本のお茶を計量する上皿天秤ばかりを使用します。

3 審査茶碗

白色磁器製の茶碗です。200cc入ります。

4 審査匙

銀製か洋銀製で重さが30g位のスプーン。一回に5〜10cの浸出液をすくえるもの。

5 すくい網

香気の審査で茶殻をすくうために使用する。直径50mmの平らな網。

6 ネットカップ

品評会で茶殻を取り除くために使用する。直径100mmのカップ状の網。

7 茶殻入れ

ネットカップですくった茶殻の処理するための容器。バケツなど。

8 時計

浸出時間を計る。普通はストップウオッチを使用する。