お茶はその昔に高僧が大陸から薬として持ち帰った植物です。近年になって緑茶の成分が科学的に調べられ、体に有効な成分も発見されています。まだ全ての成分が解明されていないようですが、毎日の暮らしの中で飲まれている緑茶の主な成分を記載させていただきます。
【カテキン】 緑茶に含まれている代表的な成分です。ポリフェノールの一種でお茶の渋みの成分です。効用としては高濃度の茶カテキンを摂取することで生活習慣病のメタボの低減効果など有ります。事実一部メーカでは特保として商品化して販売しています。花王ヘルシア緑茶、サンガリアカテキン600 など・・・その他、抗酸化、抗菌作用、消臭作用、抗アレルギー作用など有ります。 茶葉で「カテキン」をたくさん抽出するにはとにかく熱いお湯でゆっくり出すことです。ただし味は渋みの強いお茶になります。
【テアニン】 緑茶に含まれている甘み、うま味の成分です。アミノ酸の一種でお茶特有の成分です。その他にもグルタミン酸、アスパラギン酸など11種類のアミノ酸が含まれています。その中でもテアニンが群を抜いて多く含まれています。これは脳神経に作用してリラックス効果があるようです。カフェインの作用を穏やかにする効果もあります。高級茶ほど多く含まれておりお湯に溶けやすく1煎目で約70%位出てしまいます。
【カフェイン】 緑茶の苦みを作っている成分です。湯飲み一杯にカフェインが30〜50mg溶け込んでいます。疲労回復や覚醒作用、利尿作用等有ります。お休み前にお茶やコーヒーを飲むと眠れないというのもカフェインのせいですね。
【複合タンニン】タンニンはお茶やワインやコーヒーなどに含まれてポリフェノールの一種です。科学的に云うとタンパク質や多糖類やアルカロイドのような高分子の物質と複合体を作る性質」を持つ植物抽出物の総称です。タンニンは口に入れると強い渋みを感じます。その原因はタンニンが舌や口腔粘膜のタンパク質と結合して変性させる性質の為であると云われています。ちなみにカテキンはタンニンの一種です。
【ビタミンC】 お茶に含まれるビタミンCはお湯に出しても壊れないという性質を持っています。昔、砂漠地帯や乾燥地帯の国の人たちがお茶を飲んで野菜の代わりにビタミンCを補給したと云われています。手軽にビタミンCが取れて便利だったんですね。抗酸化作用、免疫力向上、疲労回復効果などありホウレンソウの3倍近く有ります。
【γアミノ酪酸(GABA)】 お茶の中に0.1〜0.2%位含まれています。血圧上昇抑制などに良いとされています。ちなみに含有率の多いお茶が「ギャバロン茶」です。
【サポニン】 代表的な物で云えば朝鮮人参がサポニンを多く含んでいます。お茶にも0.1%のサポニンが含まれています。納豆にも同じくらい含まれています。
【フッ素】 歯の表面を強くして虫歯にならない為の抵抗力をつける物質です。お茶にも含まれています。またカテキンとともに虫歯の原因のミュータンス菌の増殖と歯垢が出来るのを防止します。
【ミネラル】 新陳代謝がスムーズに行われるためにどうしても必要な栄養素です。お茶にはカリウムがたくさん入っています。その他カルシウム、リン、マグネシウム、鉄分なども含有しています。
【食物繊維】 大腸ガンの予防に効果があるといわれる食物繊維は水溶性と不水溶性がありますがお茶の食物繊維の多くが水に溶けないタイプですが茶葉を直接食べたり、茶葉を粉末にして体内に取り入れると食物繊維をしっかり取ることが出来ます。
【ビタミンA(βカロチン)】 緑茶に含まれるカロチン(体内でビタミンAと同じ働きをする)はニンジンの10倍です。ビタミンAは脂溶性のためお茶としては抽出出来ませんが深蒸し茶の場合湯飲みの底にお茶の粉末がたまりますのでそれを余さず飲むことによっても摂取できます。
【ビタミンE】 緑茶に含まれるカロチン(体内でビタミンAと同じ働きをする)はニンジンの10倍です。ビタミンAは脂溶性のためお茶としては抽出出来ませんが深蒸し茶の場合湯飲みの底にお茶の粉末がたまりますのでそれを余さず飲むことによっても摂取できます。
【クロロフィル】 クロロフィルは「葉緑素」とも云います。茶葉やお茶が緑色をしているのもこの成分のおかげなのです。このクロロフィルにはaとbが有りaの方が熱に弱く割合は多く、bの方は割と熱に強く割合が少ないそうです。その為製茶する時に鮮やかな緑色を保つために温度や時間の管理が大変重要になります。