碾茶(抹茶の原料)製造工程の使用機械

碾茶はお点前用のお抹茶や食品加工用原料として最近需要が増加しています。昔からの本格的な薄茶や濃茶での利用に加えて、飲み物に添加したり製菓、お料理など幅広く利用されています。普通の煎茶とは違う製造方法です。基本的に碾茶は揉捻の工程はなく、熱乾燥して仕上げます。

 

 

1 給葉機
摘採後、生葉保管中に生葉が萎れて絡み合うなどで蒸し機への生葉投入量が不均一になると、蒸し機での蒸しムラや碾茶機での乾燥ムラが生じるので、幅の広いベルトコンベアで葉捌きしながら均一に給茶する方式がとられてきた。近年は自動定量供給装置を使用する工場が増えています。
2 木茎分離機
生葉篩分機は蒸し機投入直前に使用して、苞葉や切れ葉などが混入するのを防ぎ、蒸し機の網胴目詰まりや過乾燥による品質低下を避ける機械です。

 

 

3 蒸し機 
揉み茶に比べて短時間で処理されるため、使用されている蒸し機は攪拌軸の羽根がやや大きい、蒸し胴中央にも蒸し機投入口がある短胴です。均一に展開した蒸し葉が求められるため、揉み茶に比べて生葉の投入量が少ない。
4 冷却散茶機
蒸し機から出た茶葉の青みを保ち蒸葉を展開させるため、枠に網を張り、送風機で4〜5回空中に吹き上げ、蒸し露を除去し急速に冷却します。高さが5〜7m程度の物が多くあります。
5 碾茶機
碾茶の製造工程で主な乾燥装置です。高さ2〜4m、長さ10〜15m、幅約3mで、多くはレンガ積みです。構造は加熱部として重油バーナ、火炉および熱を伝える煙道と茶の蒸し葉を乾燥するための幅180〜200cmの金属ネットコンベア3〜5段内部に備えています。

 


6 木茎分離機
金網とらせん状に羽根のついた円柱との間に碾茶機の工程を終えた茶葉を送り、葉部と茎部を分離する物で、処理直後の風力選別器を備える事が多い。
7 仕上げ乾燥機
木茎分離機で選別された葉部と茎部に分けて自動乾燥機を用いる。仕上げ乾燥機は揉み茶で使用されている自動乾燥機が利用されている。